Azure Local を実験的に動かすために一番安く環境構築する方法を考える
物理サーバーでテストする場合の Azure Local のシステム要件
https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure/azure-local/concepts/system-requirements-23h2?view=azloc-2503
Azure Local を動かすためには、物理サーバが必要になります。ネストして作る方法もありますが、物理サーバーでテストする理由として、短期間でない(Azure Local の無料試用版は 60 日)、とか、サーバーのパフォーマンスも検証したい、など。
Dell AX System for Azure Local
Lenovo ThinkAgile MX
HPE Solutions for Microsoft Azure Local
Azure Local ライセンス
Azure サブスクリプション
普通に Azure Local のライセンスを購入するとなるとだいたい ¥1,415/物理コア/月 くらいかかります($10/物理コア/月 らしいです)。8 コア 2 ノードで計算すると、1 カ月あたり ¥22,640/月 くらいになります。けっこうな値段ですので、ここは検証なので無料試用版、お願いします。
OEM
Dell Technologies では OEM ライセンスもあります。こちらもコアライセンスなのですが、Azure Local ライセンスの他、Azure Kubernetes Service (AKS) や無制限のコンテナやゲスト VM 用 Windows Server 2022 Datacenter Edition も付属します。¥352,232/物理コア(2025/05/20 時点)ですが、仮に 5 年保守だとすると 60 ヶ月で割るので、¥5,870/物理コア/月 となります。OEM ライセンスには Azure Local の利用権以外にも使えるライセンスがあるので、それらを含めての価格差をどう判断するか?というところかと思います。
単純に Azure 環境で Windows Server を動かした場合、¥5,797/月くらいですが、この価格は IaaS 部分と OS 部分の混在です。
んで、Azure で WindowsOS を動かすと 約 ¥2,139/月 くらいでした。これは、日本のリージョンで Azure ハイブリッド特典での利用前提です。
Azure 上で OEM ライセンスに含まれる Windows Server OS を動かしたらいくらになるのかはわかりませんが、少なくともオンプレミスで OEM ライセンスの Windows Server を動かした方がコスパ良さそうです。
OEM でライセンス購入したら、Azure で課金しなくても運用できるのか?は、実験してみたいとわかりません。
仮想環境上に構築する Jumpstart HCIBox
ネストして作る方法はこちら。Jumpstart HCIBox を使っています。Azure の無料試用期間は 30 日で $200 が上限。人気のサービス 12 ヶ月無料とは違う枠なので注意が必要です。
https://zenn.dev/microsoft/articles/azshci-23h2-hcibox
クライアントから操作が必要なようで、そのために PowerShell が動く Windows クライアントが必要です。たぶん。手っ取り早く、短期間で動作検証するのであれば、Azure 上に作るのが良いかもしれません。
IO 負荷をかけてパフォーマンスのテストを実行する
DISKSPD
DISKSPD を実行する上で参考にした qiita のサイト。CrystalDiskMark の Wrapper もとらしく、CrystalDiskMark の設定項目も指定できるようです。出力結果も IOPS、スループット、レイテンシーのパーセンタイルや標準偏差も出せます。
IOMETER
Windows Server には対応しているものの、Azure Local には対応していない。複数サーバーの同時負荷かけも可能。
RDMA のためのネットワークカード
参考:Dell Technologies サポート技術文書「Windows Server でゲスト RDMA を設定する方法」
現在よく使用されているRDMA実装には、次の2つのものがあります。
RoCE
トランスポート:UDP/IP(RoCE v2)
DCB(データ センター ブリッジング)に依存
iWarp
ネットワーク基盤:TCP/IP
TCPがフロー制御および輻輳管理を提供
RoCEは、ネットワーク スイッチが適切に設定されていない場合に問題となる可能性があるETS(拡張転送サービス)やPFC(優先度に基づくフロー制御)などのDCB設定に大きく依存します。iWARPではスイッチの設定は必要ありません。
MicrosoftはWindows Server 2012でのRDMAのサポートを開始し、それ以降のWindows Server OSに新機能を追加しました。Microsoftの最新OS、Windows Server 2019で使用可能な機能には、ゲストOS(VM)にRDMAを設定する機能が含まれます。これにより、ゲストはネイティブ ホストとしてネットワーク ストレージに同じ低レイテンシーでアクセスできるようになり、CPUオーバーヘッドを削減し、VMで直接スループット/パフォーマンスを向上させることができます。
Dell Technologies では、Cavium QLogic FastLinQ 41262 Dual Port 25 GbE SFP28(iWarp/RoCE)、Mellanox ConnectX-4 Lx 25Gbps RDMA(RoCE)などの 25Gbps RDMA 向けの優れたオプションを提供しています。この例では、Mellanox ConnectX-4 Lx RDMA(RoCEv2モード)を使用して、ゲスト RDMA 機能のデモを行います。